川越市下広谷は、川越市の北部、坂戸市と鶴ヶ島市に接する地域である。下広谷ではお獅子様の行事を、現在4月中旬の日曜日に行っており、平成27年は4月12日に実施した。
 下広谷のお獅子様は、慶応4(1867)年の『御獅子御供米講中帳』(八枝神社文書313)に、2月20日に巡廻した記録がある。お獅子様の記録としては古い時代のものにあたり、お獅子様行事の草創期に、下広谷ではお獅子様を行っていたことがわかる。また、その後、八枝神社からの出輿が安定する昭和初期には、4月12日に行っていた記録がある。

期日 平成27年4月12日(日)  時間 8:30~14:00  場所 川越市下広谷  行事の現地呼称 お獅子様 


1 下広谷での行事(諏訪神社到着)

 下広谷の鎮守である諏訪神社に到着する。神社には神職が呼ばれ、祭典の準備を行う。お獅子様は諏訪神社拝殿に安置する。安置後、お獅子様の神輿の周りに巻かれていた幟を取る。


2 下広谷での行事(祭典準備)

 神職が晒しの布に、墨で「奉納 八枝神社狛狗大神 平成二十七年四月十二日 下広谷」と書いて幟を作り、竹竿につけてお獅子様と共に飾る。このときには、お獅子様の神輿に巻いてあった古い幟を手本にする。次に、辻札の準備をする。竹の上部にお札を挟み、その上部から杉葉を下げる。


3 下広谷での行事(祭典)

 諏訪神社拝殿に安置したお獅子様の前で、諏訪神社宮司が祭典を行う。祭典は、修祓→祝詞奏上→玉串奉奠が行われる。最後に供えられていた御神酒を一同がいただく。


4 下広谷での行事(諏訪神社出発)

 諏訪神社での祭典の終了後、お獅子様は再び軽トラックに載せ、下広谷北自治会館に向かう。このとき、諏訪神社で作成した幟と辻札も移動させる。