神輿や隠居神輿を八枝神社のお仮屋(神楽殿)から担ぎ出すことを「お山出し」といい、この時祭典が行われる。お山出しの祭典を前に、若衆頭より挨拶と新担ぎ手の紹介、提灯の配布、注意事項の説明が行われ、お浄めの御神酒をいただく。その後、関係者及び来賓は神楽殿前に整列し、お山出しの祭典となる。お山出しの祭典が終了し、挨拶や来賓紹介の後に、花火と若衆頭の合図でお山出しとなり、同時に囃子連の演奏が始まる。神輿と隠居神輿は境内を揉んで歩き、当番は幣束(大幣)を持ち神輿を先導する。神輿、隠居神輿、囃子連のタカウマの順に鳥居を出て、渡御が始まる。なお、お山出しの際の囃子の曲目は「ヤタイ(屋台)」で、移動中の囃子は「ニンバ(ひょっとこ)」や「カマクラ(鎌倉)」などが演奏される。
渡御の途中、基本的には神酒所以外の家に立ち寄ることはないが、例外的にどろいんきょに貢献のあった故人の家に立ち寄ることがある。