堤崎の祭りばやしは、神田囃子の系統の一つである木ノ下流祭り囃子に、堤崎の吉沢菊次郎が工夫を加え編み出したと伝えられ、独自の堤崎流の囃子として一つの流派を形成しました。堤崎流は市内のほか、川越市の府川・鴨田・古谷本郷・幸町などの各囃子連に伝授されていきました。このうち幸町には、昭和40年代に伝授し、現在は同町内が所有する旧南町と旧鍛冶町の山車で、堤崎流の祭りばやしが演奏されています。
堤崎の祭りばやしは、大太鼓(タマ)1人、小太鼓(ツケ)2人、すり鉦1人、笛1人の5人1組で編成されます。笛は七孔五本調子で、ツケには、カミとシモがあります。
現在は、7月14日に近い日曜日に行われる八雲神社の夏祭り行事「天王様」の際に上演されています。