弁財浅間神社氏子会
【石尊様と大山灯籠】
 弁財地区では、古くから弁財に住む十数軒の家が中心となり、大山灯籠行事を行っている。地区では、石尊様の灯籠と呼んでいる。多くが昔の農家組合の構成員であり、弁財浅間神社の氏子でもある。氏子の年当番二人が中心となり、灯籠を立てる。

【灯籠立て】
 七月二十七日の朝、浅間神社境内に立てる。これを「灯籠立て」という。現在では、二十七日以前に立てることもある。また、灯籠立て終了後は、かつては年当番の家で宴席を盛大に設けることもあったが、現在では簡単な飲食を行うのみである。
 灯籠は立てる前に、倉庫から出した後、弁財ふれあい会館にて洗浄し、火袋の障子を張り替える。


【構造と灯明】
 灯籠は、木製の組立式である。灯明は、灯明番にしたがい家順に八月十六日まで、毎晩ろうそくで火を灯す。かつては、油で火を灯し、その油を家並み順に回していたという。

【設営】
 周囲には、灯籠を覆うくらいの高さの真竹を四本立て、これに注連縄を巡らし、紙垂を飾り付ける。竹は、講中の家から貰い受けている。灯籠の支柱に添うように、地面に御幣を挿す。この御幣や紙垂は、神職から貰い受けている。

【灯籠じまい】
 八月十七日の朝に灯籠を倒す。これを「灯籠じまい」という。この作業も年当番が行う。また、灯籠じまいのときには宴席は設けていない。