柏座石尊講
【石尊講と大山灯籠】
柏座地区では、石尊講が大山灯籠行事を行う。石尊講は、柏座の農家の人たちが行っていたものであるが、現在では、昔から住んでいる数軒が自主的に行うようになった。かつては、大山に参拝していたが、現在では、灯籠を立てるのみである。また、参拝をする者は希望者を募っていた。農業神や出世の神様として崇敬され、十歳くらいになると初めて親に連れられて行き、帰りは江の島を回って海を見て帰って来たという。
また、大山阿夫利神社の山開きの間、お参りをする代わりに立てる、とも伝わっている。
【灯籠立て】
七月二十六日の午後四時頃に灯籠を立てる。これを「灯籠立て」という。講員四名が、当番などは設けず、全員で灯籠を立てる。
【構造と灯明】
灯籠は、木製の組立式である。灯明は、現在電球で点灯している。
【設営】
現在は、柏座の鎮守である春日神社の境内に、大山灯籠を立てている。かつては、火の見のあった場所に立てていたが、戦後に火の見が現在の柏座集会所に移り、灯籠もそこに立てた。その後、昭和三十年代以降に、春日神社に立てるようになった。
灯籠を囲むように竹を四方に立て、注連縄を張る。竹は講員の家から、紙垂や御幣は、神職から貰い受けている。灯籠を立てた後は、野菜や御神酒などをお供えし、拝礼の後に、公民館にて直会を行う。
【灯籠倒し】
八月十七日の午後四時頃に灯籠を片付ける。これを「灯籠倒し」という。灯籠立てと同様に、野菜や御神酒などをお供えし、拝礼の後に、公民館にて直会を行う。