向山氏子会(新田地区)
【大山講と大山灯籠】
 向山の新田地区では、古くから住む人々で構成される向山氏子会の新田地区の家が中心となり、大山灯籠行事を行っている。本来、大山講の行事であり、現在は代参を休止しているが、かつては初午の時にくじを引いて代参者を決めていた。
 大山灯籠のことは「灯籠」と呼んでいる。

【灯籠立て】
 灯籠を立てることを「灯籠立て」という。七月二十五日の朝に行う。

【構造と灯明】
 灯籠は、木製の組立式である。灯明は、かつてはろうそくであったが、現在は暗くなるとセンサーで自動点灯する電球を使っている。立てている期間は、氏子会の会員が戸別順に灯明番をしている。灯明番は、お賽銭をあげて、灯明をあげたことにしている。

【設営】
 新田地区の庚申塔の隣に立てる。灯籠を立てる穴を掘り、竿を立て、その上に火袋を載せる。他の地区のように、四方に竹を立てない。そのかわりに、火袋の下部に直接、注連縄を巻いて張る。注連縄に紙垂を飾り付け、御幣を火袋の中に立てる。

【灯籠倒し】
 灯籠を片付けることを「灯籠倒し」という。八月十七日の朝に行う。